『木質バイオマス』とは?

バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」です。
太陽エネルギーを使って水と二酸化炭素から生物が光合成によって生成した有機物であり、私たちのライフサイクルの中で生命と太陽エネルギーがある限り持続的に再生可能な資源です。石油などの化石資源は、地下から採掘すれば枯渇しますが、植物は太陽と水と二酸化炭素があれば、持続的にバイオマスを生み出すことができます。その中で、木材からなるバイオマスのことを『木質バイオマス』と言います。『木質バイオマス』には、樹木の伐採・造材のとき発生した枝・森林残材・製材工場から発生するおが屑・住宅の解体材・街路樹の剪定枝などがあります。

『バイオマスエネルギー』とは?

自然が作り出す植物や、動物の糞尿、生ごみなどから作られるエネルギーのことです。

『カーボンニュートラル』とは?

バイオマスを燃焼させた際に放出される二酸化炭素は、成長過程の光合成により大気中から吸収したもので、プラスマイナスゼロとみなします。       そのため、バイオマスは、大気中に新たに二酸化炭素を増加させないカーボンニュートラルな資源と言われます。

間伐材や端材、廃材やおが屑などの木質バイオマスは、ペレットやチップに加工することでバイオマスエネルギーとして暖房・給湯といった熱利用や発電などさまざまなかたちに利用できます。

なぜ木質バイオマスを使うのですか?

地域の森林をまもる

日本は豊富な木材資源に恵まれていますが、手入れの行き届かない森林が増えています。間伐材や端材等を木質バイオマスとして使うことで、木質資源を無駄なく大切に活かすことができ、森林の整備促進につながっていきます。

地球温暖化の防止

化石燃料は地下から採掘された資源で、一度利用すれば再利用が困難です。化石燃料の代替として再生可能な木質バイオマスを利用することで、これまで排出されていた二酸化炭素を削減することができ、地中温暖化防止へ貢献することができます。

新たな産業の創出

地域の資源である木材を利用していくことにより、地域の木材を利用した燃料の製造・供給サービス等が促進され、新たな地域産業の育成とそれに伴う雇用の創出が期待されます。

地域の活性化

国内資源では化石燃料(石油、石炭等)よりも木質バイオマスは、身近な地域資源です。木質バイオマスは、地域で安定的に供給できる安全安心なエネルギーであり、林業・木材産業等の地場産業の活性化へつながることと期待されます。